経理業務も、リモートワークが当たり前。経理担当者が「入社時から」在宅勤務ができた理由とその効果とは
株式会社温故知新
- 業種
- デスティネーションホテル・リゾート運営及びプロデュース
- 従業員数
- 300名(2023年1月現在)
導入について
リモートワーク化が進む昨今、大量の書類を取り扱う必要がある経理業務は、その流れに乗り切れていない領域の一つ。「領収書を回収しに、出社する」という経験があるという人も少なくないのではないでしょうか。
そんな状況にあって、瀬戸内リトリート青凪や、壱岐リトリート 海里村上など、世界的な評価を受ける数々の宿泊施設を運営している株式会社温故知新は、2011年の創業以来、経理業務を一貫してリモートワークで進めている。「経理業務こそ、リモートワークに適している」と語るのは、同社で代表取締役を務める松山知樹氏だ。
松山氏は会社規模の拡大に伴い、経理業務をアウトソーシングすることを選択。導入したのは、メリービズの『バーチャル経理アシスタント』だった。決め手は「リモートワーク体制を前提とするサービス内容」だと言う松山氏に加え、2020年3月の「入社時から」在宅で経理業務を担当している溝井ひとみ氏を迎え、メリービズとの協働についてうかがった。
入社時からリモートワーク。それでもスムーズに業務を始められた理由
──『メリービズ経理DX』の活用法に関するインタビューでもうかがいましたが、経理業務を担当されている溝井さんは、入社以来リモートで業務にあたっておられるんですよね?
溝井:はい、そうですね。私は入社時から三重県に住んでいるので、東京にある本社に行くことはまったくと言っていいほどありません。
──メリービズの『バーチャル経理アシスタント』を導入いただいたのが、2019年、8月。溝井さんが御社に入社したのが2020年3月とのことでしたので、入社した時点で同サービスを利用していただくことになったかと思います。
溝井:リモートワークを前提に入社することになった際、少し不安があったのも事実なんです。ただ、『バーチャル経理アシスタント』を導入し、メリービズのスタッフのみなさんがリモートで私と同じような業務をしてくださっていると聞いて、なんとかなるかもしれないと感じたのを覚えています。
ただ、別の不安を感じていたのも事実でして。というのも、入社早々、顔も見たことがないメリービズのスタッフさんと、Slackでやりとりをすることになるわけですからね。正直に言えば、スムーズに仕事を進められるかなと懸念していました。
ただ、実際に仕事を始めてすぐ、それが杞憂だったことがわかりました。メリービズのスタッフのみなさんはすんなり受け入れてくれましたし、私が入社した時点では業務フローもかなり整理されていたので、私自身が苦労することは一切ありませんでしたね。
メリービズをパートナーに選んだのは「自然なこと」
──松山さんにうかがいます。DXコンサルティングの『メリービズ経理DX』活用法に関するインタビュー記事の中で、創業以来、経理業務は本部スタッフが担当しているというお話がありました。遠隔地にグループ会社を置くようになってからも、それは変わっていないとのことでしたよね。
松山:そうですね。創業からしばらくの間は私が経理業務を担当しており、会社の規模が拡大し、全国各地に宿泊施設を立ち上げた後も本部が一括して経理業務を担当していました。そういった意味では、経理業務をリモートワークで進めることは私にとっては当たり前のことだったんです。
だから、東京から離れた場所に住んでいる溝井さんに経理業務を任せることには何の抵抗もありませんでしたし、メリービズさんの『バーチャル経理アシスタント』を導入する際も、遠隔でスタッフのみなさんが業務にあたってくださることを聞いて、私たちにぴったりだなと思いました。
経理業務のアウトソーシングサービスの中には、記帳代行だけ依頼するとしても派遣型で、つまりは私たちのオフィスにスタッフの方が来て業務にあたるサービスもありますよね。もちろん、そういったサービスにも良さはあるのかもしれませんが、スタッフの方を受け入れるためのスペースも用意しなければならないし、どうしてもコストがかかってしまいますよね。しかも、「何時から何時までしか対応できない」と言われることは目に見えている。
──業務が進むのは、スタッフの方がオフィスに来ている間だけになってしまうのではないかと。
松山:はい。だから、パートナーを選定する際、派遣型のサービスは最初に候補から外したんですよね。経験上、経理業務は在宅でも十分対応できることを理解していましたから。かと言って、経理業務の経験があり、在宅で仕事をしてくださる方を私たち自らの手で探すのはかなり骨が折れる。だから、リモートワークを前提としたアウトソーシングサービスを提供しているメリービズさんをパートナーに選ぶのは、私にとっては自然なことだったんです。
導入後の評価は、「絶賛」の一言
──アウトソーシング自体が御社にとって初めての試みだったと思うのですが、『バーチャル経理アシスタント』の導入後に苦労などはありませんでしたか?
松山:特に苦労はありませんでしたね。むしろ、メリービズさんの存在にかなり助けられました。というのも、『バーチャル経理アシスタント』を導入したのはいいものの、導入時点ではどのように業務を進めていくかを決めていなかったんです。業務の仕組みができていないまま、取り組みがスタートしたわけですが、メリービズのみなさんは、共に仕組みをつくろうとする姿勢を持って業務に臨んでくれました。
「メリービズのやり方はこうなので、こっちに合わせてください」と言われることもあるだろうと想像していたし、こちらの仕組みが整っていない以上、それもある意味では仕方ないと思っていたんです。でも、メリービズのみなさんは決してやり方を押しつけようとせず、一緒にお互いにとってベストな方法を見つけようとしてくれた。そこがとてもありがたかったですね。
──協力しながら仕組みを構築することができたわけですね。溝井さんはメリービズと協働してみて、どのような所感をお持ちになりましたか?
溝井:入社した直後からスムーズに協働できたことは先ほどお伝えした通りですが、メリービズのみなさんは私以上に経理業務に関する知見を持ち、また弊社の状況を把握しておられたので、とても頼りにしていましたね。もちろん、頼りにしていることに関しては、現在も変わりません。
それに、何か不明点があればすぐに連絡をくださるなど、主体的に不明点を解消するためのアクションを取ってくれるので、こちらも安心して業務を進められました。一緒に業務を進めていく中で、何か不安を感じるようなことはありませんでしたね。
──入社前は、「顔が見られないこと」に対する不安もあったとのことでしたが。
溝井:一緒に業務を進める中で、気にならなくなりましたね。基本的にはSlackでやりとりをしているのですが、文面やスタンプの使い方などで画面の向こうにいるスタッフさんの人柄をうかがい知ることはできますからね。
継続的にやりとりをする中で、お互いに忌憚のない意見を言えるようにもなりましたし、細かく報連相をしてくれるので、今ではたくさんの優秀な“同僚”がいるような感覚があります。
──お力になれているようで安心しました!
溝井:というより、メリービズのみなさんがいなかったら、私は入社時からかなりしんどい思いをすることになっていたと思いますよ(笑)。これまで、私たちからデータを提供するのが遅れてしまって業務が滞ることはあっても、メリービズさんの事情でエラーが発生したことはありませんし、むしろ無理を聞いてもらうことも多いので。『バーチャル経理アシスタント』を導入していなかったら、どうなっていたことか……。
松山:本当にそうだよね。記事には「絶賛です」と書いてもらってかまいませんよ(笑)。