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  • 一人経理の退職。ピンチヒッターにメリービズを選び、上場準備に備えるフォトラクションに迫る。

    株式会社フォトラクション

    業種
    建設生産支援サービス開発・提供
    従業員数
    88名(2022年9月1日現在)

    アナログ対応が根強く残る建設業界において、ITを活用した業務効率化・生産性アップをサポートする建設・土木の生産支援クラウド「Photoruction(フォトラクション)」。写真や図面、工程表の管理を格段に楽にすることなどから、2017年のサービスリリース以降、設計事務所や専門工事会社、大手ゼネコンなどが次々と利用を開始し、15万件以上のプロジェクトで導入されている。

    会社が急成長する一方、経理は一人体制が続いており、上場も見据えて新たな経理体制を構築しようとしたタイミングで経理担当者が退職することに。急きょアウトソーシングサービスを探し、2022年4月にメリービズの『バーチャル経理アシスタント』を導入した。

    スタートアップにおいては、一人経理や上場準備といった課題に直面することは多い。同社では具体的にどのような課題があり、『バーチャル経理アシスタント』をどのように活用しているのか。取締役渡辺浩明氏に伺った。

    デジタルツールを活用し経理もフルリモート勤務。事業拡大をきっかけに一人経理からの脱却を図る

    ──まず、御社の経理上の特徴を教えてください。

    渡辺:一番の特徴は、フルリモートに対応できる体制が整っているという点です。経理で使用するツールは会計ソフトのfreee会計をはじめ、業務全般においてクラウド型のものを活用しており、それぞれ相互連携させています。また手形や小切手、小口現金などの現物関係はほとんど取り扱っておらず、これらを管理する必要もありません。そのためインターネットの接続さえあれば、全国どこからでも勤務できます。

    実際、現在の経理担当者は福井からリモートで働いていて、3カ月に1回くらいミーティングのために本社に出社しています。リモートを前提とした組織に移行したのは、新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけです。出社を禁じているわけではないのですが、全社的にリモートを選択する社員が多く、今オフィスに出社しているのは20〜30人程度ですね。

    ──経理部は紙の書類が多かったり、オンプレミス型のソフトを利用したりしていて、リモートワークにすぐに対応できないケースも珍しくありません。御社ではリモート勤務への移行にあたり、苦労した点はありましたか。

    渡辺:特に大きな壁はありませんでしたね。コロナ前からクラウド型のソフトを使っていましたし、各種デジタルツールも導入していました。証憑類の回収方法で少し悩んだくらいだと思います。そのため感染が広がり始めたとき、素早くリモートワークに切り替えることができました。

    ──渡辺様は2019年4月に入社されています。当時から現在までで、御社における経理環境はどのように変化しましたか。

    渡辺:以前は社内に経理担当者がおらず、税理士にすべてを任せていたため、タイムリーに数字が把握できなかったそうです。私が入社したのはその状況を改善しようと、内製化を図るタイミングでした。ただその後事業成長に伴い、経理の業務量はどんどん増えていきました。体感ですが入社時と比べて、今は3〜4倍くらいになっているのではないでしょうか。やはり入金消込や経費精算、支払依頼などの定例業務が多くなったことが響いています。

    ──いわゆる「ノンコア業務」が増加したことが大きな負担になっていたのですね。当時、経理部門はどのような体制で運用されていたのでしょうか。

    渡辺:基本的には一人経理でした。そのため月末から月初にかけて、担当者はいつも残業していましたね。ただ業務量が増えていったことで、1人ですべてをこなすのは限界になりつつありました。加えて将来的な上場に向けて、その準備もしなければいけませんでした。そこで新たに社員を採用して、2人体制で経理を進めていってもらおうと考えたのです。

    増員のはずが前任者の退職で“プラスマイナスゼロ”。急きょメリービズに問い合わせ

    ──当初はアウトソーシングではなく、増員をする予定だったのですね。そんな中で、なぜ『バーチャル経理アシスタント』を導入されたのですか。

    渡辺:最大の理由は、前任の経理担当者の退職です。増員のために経理人材を探し、幸いにもいい人材と出会えたのですが、そのタイミングで経理担当者が退職を申し出たのです。増員をするはずがプラスマイナスゼロ。しかも引き継ぎも発生することになりました。新しい経理担当者も、入社直後に前任者がいなくなると聞かされ、驚いたと思います。そこから2人体制にできないかと急いで追加で採用を進めたのですが、なかなか適任者が見つかりませんでした。

    後任の経理担当者の入社が2022年3月、前任の担当者の最終出社日が5月中旬。2ヶ月半の間に、引き継ぎをしながら弊社の求める人材を採用することには無理がありました。そこで3月下旬にいったん採用をストップし、アウトソーシングを探し始めたのです。

    ──それまでアウトソーシングを利用したことはありましたか?サービス選定に際し、何か基準をお持ちでしたら教えてください。

    渡辺:アウトソーシングは私が入社したころに1年ほど利用していました。とても柔軟に対応してくれたのですが、その担当者に業務が属人化していたことに課題を感じていました。やはり継続的に利用することを考えると、担当者が体調不良などで対応できないときに、ほかのスタッフが問題なくカバーできる体制が必要です。

    またサービスの担当者が交代する際に、弊社から再度レクチャーをしなくても前任と後任の間で引き継ぎを完了しておいてほしい。業務量が多い月末月初、事業拡大により経理の処理件数がさらに増えたときに柔軟に対応してほしいという思いもありました。そのため人材に余裕のある、一定の規模感のサービスを選ぶべきだという結論に達しました。

    ──複数のサービスを比較検討されたと思いますが、『バーチャル経理アシスタント』を選んだ理由を教えてください。

    渡辺:決め手になったのは、対応の迅速さですね。メリービズのことはSNSで目にしたことがあり、アウトソーシングを考えたときにパッと頭に浮かんできました。そこで問い合わせをしたのですが、すぐに電話がかかってきて驚きましたね。その後も、前任者の最終出社日である5月中旬までに引き継ぎをしなければならないという時間的制約がある中、速やかにサポート体制の説明、スタッフの確保、見積もり提案と進めていってくれました。ほかのサービスにも問い合わせしたところ、4〜5月は経理の再繁忙期ということもあって人員確保が難しいと言われたのですが、メリービズはスキルの高い人材をすぐに揃えてくれて、人材が豊富なのだなと感じましたね。

    また上場を考えていたため上場企業のサポート実績が多いという点は心強かったですし、「freee」に精通している点、Slackなどのコミュニケーションツールを使ってリモートでやりとりができる点も、弊社にマッチしていると思いました。

    スタッフはダブルチェックし合い、過去データも調べて質問する。クオリティの高さに驚き

    ──3月下旬にお問い合わせいただき4月には導入を決めるなど、御社の対応も非常にスピーディーでした。5月中旬まであまり時間がない状況でしたが、導入はスムーズに進みましたか?

    渡辺:ええ、非常に組織的に対応していただきましたね。これまでに急ぎの案件の対応経験があるのでしょう、導入コンサルタントの方とお話ししていくなかで、短期間で軌道に乗せる方法を熟知していると感じました。『バーチャル経理アシスタント』のスタッフの方も、引き継ぎの過程で適宜業務の進め方の提案をしてくれて、「こちらがあれこれアレンジしなくても、メリービズが作ってくれる流れに乗れば、そのうち安定稼働に至るだろう」と安心して見ていられました。

    ──導入コンサルタントも経理スタッフもさまざまなケースの対応経験があり、それが生きたのだと思います。ただ後任の経理担当者の方は対応に苦労されたのではないでしょうか。

    渡辺:そうですね。やはり入社したばかりで弊社の経理業務の流れはもちろん、事業内容にも詳しいとはいえない中、前任者からの引き継ぎを受けつつ『バーチャル経理アシスタント』のスタッフに指示をしなければならず大変だったと聞いています。実際、スタッフの方からの質問にすぐに回答できないことも多かったようです。ですが8〜9月ごろにはそういった回答の遅れも減り、今はスタッフの方が疑問を抱きそうな部分は先回りして連絡できています。安定稼働に入ったのだと思います。

    ──急いで体制を構築してから半年で安定稼働に至ったのは、御社のご協力のおかげです。上手に活用していくために何か工夫されている点があれば教えてください。

    渡辺:スタッフの方に頼む際に気をつけていることとしては、「マニュアルの整備」「イレギュラー処理が発生した際の事前連絡」「経費精算などミスが起こりやすい部分は、経理から申請を行う社員に事前にアナウンス」の3点が挙げられます。できるだけ判断の余地がある箇所を減らして『バーチャル経理アシスタント』のスタッフが私たちに確認しなければいけない状況をつくらないようにする。お互いに気持ちよく効率良く作業をしていくためには、ここの環境整備が大事だと考えています。

    ──実際に利用していて、驚いた点、良かった点があれば教えてください。

    渡辺:まず驚いたのが、スタッフが3人もついてくれた点ですね。しかもこちらが指示しなくてもスタッフ同士で連絡を取り合い、ダブルチェックをしてクオリティの高いアウトプットを出してくれるんです。

    また質問は専用のスプレッドシートに書き込んでもらっているのですが、私たちが気づかなかった部分への問い合わせも多くて感心します。たとえば「消費税の軽減税率の対象ではありませんか」「源泉徴収が抜けています」「部門コードに相違があります」といった内容です。どれも“なんとなく”ではなく、過去データを調べて、それと照らし合わせたうえで質問してきます。弊社が作成したマニュアルに沿って対応したうえで、疑問があれば自ら調べ、それでもわからなければ問い合わせる。できるだけ私たちの手を煩わすことのないよう、みなさん考えて仕事をしていて非常に素晴らしいと感じましたね。

    ──導入前は増員を考えられていたそうですが、今もまだ1人体制ですね。メリービズに月次決算などをお任せいただいていますが、経理担当者の負担は軽減されましたか?

    渡辺:はい。おかげで残業することはほとんどないようです。ヘルシーでいられているようで、上司として安心しました。

    アウトソーシングで捻出した時間で上場準備を進めたい。メリービズならフェーズ変化にも対応できる

    ──取締役の立場から、上場を実現するために今後組織としてどのような取り組みをしていきますか。

    渡辺:上場のためには部門間で緊密に連携を取り、「フォトラクション」として一枚岩にならなければいけません。私たちコーポレートサイドは、各部門が情報をスムーズにやりとりできるようにサポートしていくつもりです。

    また上場準備に必要な書類の作成、監査法人対応、四半期決算準備など、通常業務に加えて対応が必要になると業務量は増大するため、それに耐えられる体制の構築が急務です。

    現在、ノンコア業務はかなりの部分をメリービズにお任せできています。そこで空いた時間を使って、経理担当者を中心に前倒しで上場準備を進めていき、本格的に上場に向けて動き始めたタイミングで慌てることのないよう、業務が急増してパンクすることのないようにしていきたいと思っています。

    成長しているとはいえ、弊社はまだまだ小さな会社です。増員しなくても上場が実現できるように、「一人経理+メリービズ」体制で、最小限のコストで最大限のアウトプットを出していきたいですね。

    ──御社のような成長著しいスタートアップでは、業務量の増加と人員の確保が課題になりがちです。同じ状況にある企業に、メッセージをお願いします。

    渡辺:改めて考えてみると、リモートワークを前提とした組織であったこと、「freee」を使っていたことなどから、弊社と『バーチャル経理アシスタント』は非常に親和性が高かったと感じます。

    もともとスタートアップは人材の流動性が高い傾向にあるのですが、特に経理人材は退職した際のインパクトが大きい一方、採用は難しい。市況的にスタートアップの資金調達が厳しくなっていることから、できるだけ固定費を下げる必要があり、メリービズのような柔軟性のあるアウトソーシングサービスは弊社のようなスタートアップに向いていると思います。

    私達が当初想定していた以上に幅広い業務に対応しているため、今後さらなる事業拡大や上場準備など、会社のフェーズが変化していった際にはメリービズに新たな業務もお任せしたいと思っています。

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