決算業務をアウトソーシングするメリットとは?成功事例も紹介

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決算業務は、経営管理に携わる重要な業務です。膨大なデータの集計、管理、決算書の作成から税申告までと幅広く、期限が決まっているため迅速に、そして正確な対応が求められます。しかしながら、日々の業務を行いながら、余裕を持って決算業務を遂行できている企業はそう多くありません。人材不足やタイトなスケジュールに疲弊し、現場が圧迫されている企業もあるでしょう。

そこで、負荷のかかる経理部門のために、決算業務のアウトソーシングを活用するのはいかがでしょうか。本記事では、決算業務をアウトソーシングした場合のメリットや依頼する業務の例、実際の活用事例を解説しています。ぜひご覧ください。

1.決算業務のアウトソーシングが注目される理由

決算業務を滞りなく進めるには、専門知識を持った人材を十分に確保することが求められます。

しかし、決算業務に長けた人材を集めるのは容易ではありません。そもそも決算の経験が豊富な経理担当者が社内に多数在籍している企業自体も、そう多くないでしょう。既存担当者のスキル不足を感じている企業も、なかにはあるかもしれません。経験者を中途採用しても、自社のノウハウを深く理解し、求めているスキルを持った人材として育成するにも時間がかかります。

そのような背景から、社外の専門家へのアウトソーシングが注目されています。社外の専門家であれば、人事異動や属人化による業務の滞りや、育成工数がかかるといった課題も解決できます。また、業務フローの再構築や効率化にもつながり、スピーディかつ正確な決算業務を実現できるため、決算を含めた高度な業務のアウトソーシングを検討する企業が増えてきている状況です。

2.決算業務をアウトソーシングするメリット

決算業務をアウトソーシングすることで、人材確保が実現する点以外にも多くのメリットが得られます。具体的には以下の通りです。

2-1.経営リソースを最適化できる

決算業務は経営管理に関わる重要な業務ですが、企業価値や利益の向上につながるようなコア業務に、より多くの時間が使われるべきです。

そこで、社外の専門家に業務のサポートを依頼することで、組織内のコア業務に必要な人材を配置できます。大手企業や中小企業だけではなく、今後、新規事業を立ち上げていく予定の企業や、スタートアップなど貪欲に成長して業績を伸ばしていきたい企業であれば、アウトソーシングの活用によって経営リソースを確保でき、事業拡大が叶うかもしれません。

2-2.業務プロセスの最適化や不正防止につながる

アウトソーシングをする先は、決算業務の経験が豊富なプロの経理が行うことがほとんどです。そのため、アウトソーシングすることで、高度な会計業務を迅速に進められ、業務プロセス(業務の進め方)の改善が期待できます。
社内の担当者だけで業務を回している場合、すべての業務を特定の担当者間でやりとりするため、業務の属人化につながります。その場合、途中で滞りが発生すると全体の流れもストップする危険性を孕みます。また、人的ミスや不備が生じた場合、発見が遅れてトラブルにつながる懸念もあるでしょう。

しかし、社外の専門家へ業務を依頼すれば、上記の問題も解決できます。アウトソーシングサービスを活用することで業務が見える化され、担当者が不在の場合でも業務プロセスを中断せずスムーズに遂行でき、ミスの早期発見や解決も見込めます。また、重要な業務だからこそ気をつけておきたい内部不正についても、公平な視点を持つ第三者が入ることで未然に防げるでしょう。

2-3.人材不足を解消できる

冒頭でもお伝えした通り、アウトソーシングを活用する理由として多く挙げられるのは、人材不足の問題です。
経理業務は専門的かつ複雑であり、処理には正確性が求められます。しかしながら、経理部門に人員を多く割けず、業務が常に逼迫している環境が続いている現場も少なくありません。
そのような環境下であれば、アウトソーシングの活用で経理担当者の負担を軽減できるでしょう。

決算業務は1年に1度必ず決められた書式で書類を提出する必要があります。これらを通常業務と並行して進める必要があり、担当者が疲弊してしまうこともよくあります。そこで、決算業務をアウトソーシングすることで、集中的な負荷が減り、チーム内の業務バランスを整えられるでしょう。また、新しく経理担当者を採用するための時間や費用も削減できます。

2-4.法改正などの環境変化に対応できる

決算業務は、法律に関する知識も持ち合わせておく必要があります。法律は定期的に改正するため、その都度社内の運用が適切かどうかを確認しなくてはなりません。法改正をよく理解しないまま、既存の運用を続けていくと、間違った税申告や開示をする可能性もあります。一方、アウトソーシングを取り入れた運用であれば、法律に詳しい専門家によるアドバイスを受けられたり、最新の法律に則ったスムーズな対応ができたりと、リスク対策も万全です。

法律以外にも、アウトソーシング会社には業務のデジタル化のノウハウを持つ専門家や、多数の企業で会計処理をこなしてきた専門家など、企業の要望に沿った知識を持つプロが在籍しています。豊富な知識と経験を持ったアウトソーシング先に依頼をすることで、様々なノウハウを得ながら適切な運用ができるのは大きな魅力です。

2-5.経営判断のリアルタイム化・早期化が実現できる

月次・年次決算は、少しでも期日が遅れたり、必要なデータが揃わなかったりすると適切な経営判断ができず、以降の企業運営・意思決定に影響を及ぼす可能性があります。そこで、経営判断を早期化できるアウトソーシングが役立つでしょう。決算業務をアウトソーシングすれば、スケジュール通りに業務遂行するフローの構築がしやすくなるでしょう。また、経営指標やキャッシュフローをリアルタイムに把握できる環境も生み出せます。

経理担当者の負担を減らしつつ、経営陣への迅速な情報提供が実現できるのは、アウトソーシングを活用するからこそのメリットです。

3.アウトソーシングできる決算業務の例

決算業務をアウトソーシングしたい場合、具体的にはどのような業務を依頼すべきでしょうか。アウトソーシングを活用できる業務の例を紹介します。

3-1.月次決算業務全体の管理・実行や決算開示支援

決算業務のアウトソーシングとして代表的なのは、月次決算業務や決算開示のサポートです。月次決算は、一部の業務だけを任せる場合とすべての業務を管理してもらう方法があります。業務をどこまで依頼するかは自由ではあるものの、前提として事業内容を深く理解してくれる依頼先を見つけることが重要です。月次決算と合わせて、決算開示支援もよく利用されています。決算開示は、四半期・半期・年次などスケジュールに沿って、開示資料を作成してもらうのが一般的です。

3-2.決算業務フローの設計・効率化

アウトソーシングサービスによっては、実務以外にも決算業務全体をチェックして業務フローを新たに設計したり、改善をしてくれることも可能です。

仕訳計上や計算書の作成、申告までといった一連の流れを見直し、どこに問題があるか、どこを見直せば早期化が実現できるか、専門のコンサルタントが伴走しながら考えてくれます。特に、決算業務のアウトソーシングに関する経験が豊富な依頼先であれば、会計士や税理士、監査法人といった専門家の視点から客観的な意見がもらえるでしょう。スムーズに決算業務を行い、素早い経営判断を実現するために業務プロセスの再構築を依頼するのも手段のひとつです。

3-3.連結決算における連結パッケージのチェックや連結財務諸表作成

子会社や関連会社を持つ企業の場合、単体決算だけでなく連結決算の依頼も可能です。連結決算は、単体決算とは異なり連結パッケージのチェックや連結財務諸表といった、連結ならではの業務が発生します。パッケージチェックのためのデータ収集や集計など細かい業務も多数存在しています。とりわけ関連子会社の多い企業では、会計処理も複雑です。もし各会社で進捗が異なると全体に大幅な遅れが生じる恐れもあります。

そこで、子会社も含めた全体の連結決算をアウトソーシングするのがよいでしょう。各会社の抱える問題点や改善点についても浮き彫りになり、効率化につながるかもしれません。

4.メリービズでの決算業務アウトソーシング成功事例

実際に、決算業務をアウトソーシング、DX化した企業の事例を見てみましょう。複雑かつ高度な会計業務を社外に依頼するのは勇気がいるかもしれませんが、実際に活用して成功している企業の事例をご紹介します。

4-1.伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社様

月次の経理業務から、連結決算・IFRS対応など高度な会計業務支援まで。メリービズ「経理DXコンサルティング」の活用法

 

<導入した効果>
・定常的な経理業務の安定化、現場の負荷軽減、社内から好意的な意見を寄せられる状態に
・不安視していた決算業務の確認点検作業に第三者の観点を組み込み、業務の正確性が向上
・業務の「脱属人化」に成功。作業プロセスが効率化され、業務工数の大幅な削減に成功

4-2 ベルタ様

同じ景色を見ているからこそ、本当のチームになれた。ベルタの経営管理室が歩む「お客様に」貢献するための道

 

<導入後のお客様からの声>
『バーチャル経理アシスタント』を導入する以前は、決算を進めるタイミングではそれ以外のことにほとんど手を付けられないという状態でした。しかし、メリービズさんが入っていただくことによって、決算もスムーズに進めつつ、同時に他のことも進められるようになりました。

そういった実務的な効果も大きいのですが、何よりもありがたいのは精神面の負担が減ったことですね。先ほど、2人で業務を回していた際は事業部からのオーダーに応えられないことに対して悔しさを感じていたというお話をしたように月次決算は最も精神的に苦しい業務だと感じていました。しかし、メリービズさんがチームに参加してくれてからは、以前感じていたような苦しさを感じることはなくなったんです。単純に業務がスムーズに進むようになったこともそうですが、やはり「仲間」が増えたことが大きかったのだろうと思っています。今では「メリービズさんと一緒に何としてでも5営業日に間に合わせたい!」と楽しみながら決算業務に取り組めていますね。

 

5.決算業務のアウトソーシングならメリービズにご相談ください

経理業務のなかでも重要な決算業務について、社外に依頼するのははばかられる、と感じるかもしれません。しかし、第三者だからこそ気付ける問題点や改善点があります。

メリービズでは決算業務のアウトソーシングはもちろん、業務フローの構築から運用まで幅広く対応いたします。信頼できる会計士や豊富な経験を持つコンサルタントが、オペレーションの見直しや現場への落とし込みをサポートしており、お客様からも安心できるとのお声をいただきました。アウトソーシングサービスのご依頼はメリービズ『バーチャル経理アシスタント』にお任せください。
実務をただ依頼するだけでなく、効率化や脱属人化も目指すのであれば、ぜひ『メリービズ経理DX』にお任せください。

決算業務のアウトソーシングについてまとめ

決算業務は、経理業務のなかでも専門的な知識や高度な会計技術が求められる重要な業務です。複雑な業務ゆえに、決算に携わるのは一部のメンバーだけで、属人化が進んでいる企業も少なくありません。しかし、決算業務をアウトソーシングすると、人材不足の解消だけでなく業務効率化や経営判断の早期化も実現できます。アウトソーシングできる業務も、月次業務から連結決算、開示支援、プロセスの見直しなどさまざまです。

もしアウトソーシングサービスを検討する場合は、大切な決算情報や財務情報を外部に出すので、経験豊富かつ高い信頼性のある会社に委託しましょう。決算業務で経理部門が疲弊している状況なら、この機会にアウトソーシングを検討してみてはいかがでしょうか。

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