経理と総務に必要な資格とは?キャリアアップに役立つおすすめ資格10選
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経理と総務は、企業の基盤を支える重要な業務を担う部門です。どちらも日々の業務の中で専門的な知識やスキルが求められるため、キャリアアップを目指すには適切な資格を取得することが有効です。しかし、経理と総務の仕事に必要な資格にはどのようなものがあるのでしょうか?本記事では、経理と総務の各分野で役立つ資格を詳しく解説し、それぞれの資格がどのような業務に直結するのか、どのようなメリットがあるのかを紹介します。
1. 経理と総務に共通する資格の必要性
経理と総務は、それぞれ異なる役割を持っていますが、企業運営のサポートという点では共通しています。そのため、どちらの部門でも、専門的な知識や法的な理解が求められます。
経理は、企業の財務状況を管理し、適切な資金運用や税務申告を行うため、会計や税法に関する知識が不可欠です。
総務は、社内外の調整や従業員の労務管理など、多岐にわたる業務を効率的に進めるため、労務管理や法務の知識が必要です。
そのため、資格取得は自分の専門性を高めるだけでなく、スキルを証明する手段としても重要です。
2. 経理に役立つ資格5選
2-1. 日商簿記検定(簿記資格)
簿記は、経理の基本となる知識を学ぶための資格です。日商簿記検定には3級、2級、1級があり、段階的に専門的な内容を学べます。特に2級以上は、企業の財務管理に役立つ高度な知識を持つ証明になります。
- 難易度:3級は初級者向け、2級以上は中級・上級者向け
- 取得メリット:企業の会計・経理担当者として必須の知識を得られる
- 活用シーン:月次決算、年次決算、財務諸表の作成
2-2. 税理士
税理士は、税務の専門家として活躍するための資格で、経理の仕事の中でも特に税務に関する業務を担うことができます。企業の内部で税務処理を担当したり、外部の税理士事務所で独立して働くことも可能です。
- 難易度:非常に難しい(合格率10%以下)
- 取得メリット:税務のプロフェッショナルとしての地位を確立できる
- 活用シーン:税務申告、税務相談、税務調査対応
2-3. 公認会計士
公認会計士は、会計監査や財務諸表の作成支援などを行う高度な資格です。企業の内部で経理・財務部門のリーダーを目指す場合や、監査法人で働きたい場合に非常に有利です。
- 難易度:非常に難しい(合格率10%前後)
- 取得メリット:財務に関する高度な知識と信頼を得られる
- 活用シーン:監査業務、経営コンサルティング
2-4. ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナーは、個人や企業の資金計画を助ける資格です。特に、企業の資金管理や投資運用を行う場合に役立ちます。
- 難易度:3級は初級者向け、2級以上は中級・上級者向け
- 取得メリット:資金計画や投資に関する知識を習得できる
- 活用シーン:資金繰りの管理、投資計画の立案
2-5. 経理実務士
経理実務士は、経理に関する知識と実務能力を証明する資格です。簿記と同様に、経理担当者に求められる実践的なスキルを習得することができます。
- 難易度:比較的易しい(簿記3級相当)
- 取得メリット:経理業務に特化した知識が得られる
- 活用シーン:日常の経理業務全般
3. 総務に役立つ資格5選
3-1. 社会保険労務士(社労士)
社労士は、労働法や社会保険に関する専門家として、従業員の労務管理を担当します。総務部門で働く上で、労働法や社会保険に関する知識は欠かせません。
- 難易度:中〜高難度(合格率5〜10%)
- 取得メリット:企業の労務管理に関するスペシャリストとして活躍できる
- 活用シーン:人事労務管理、社会保険手続き、給与計算
3-2. 行政書士
行政書士は、各種許認可の申請や契約書作成、法務に関する手続きなどを行う専門家です。総務の中でも法務や許認可の手続きに携わる場合に役立ちます。
- 難易度:中難度(合格率10〜15%)
- 取得メリット:法務に関する手続きを企業内で行える
- 活用シーン:契約書作成、登記手続き、行政手続き
3-3. ビジネス法務エキスパート検定
ビジネス法務エキスパート検定は、企業内での法務リスクを管理し、トラブルを未然に防ぐための知識を習得するための資格です。法務やコンプライアンスに強い総務担当者として活躍できます。
- 難易度:初級〜中級
- 取得メリット:企業内の法務リスク管理ができる
- 活用シーン:契約書確認、法務対応
3-4. 衛生管理者
衛生管理者は、労働安全衛生法に基づき、職場の安全や従業員の健康管理を行うための資格です。総務で安全衛生管理を担当する際に必要となります。
- 難易度:中程度(合格率50%前後)
- 取得メリット:企業の職場環境を整えるための専門知識が身につく
- 活用シーン:労働安全管理、健康診断の実施
3-5. 秘書検定
秘書検定は、総務業務に必要なビジネスマナーやコミュニケーションスキルを習得する資格です。総務は幅広い業務を担当するため、秘書検定で得られるスキルは非常に役立ちます。
- 難易度:初級〜中級
- 取得メリット:ビジネスマナーや対人スキルが向上する
- 活用シーン:来客対応、社内調整業務
4. 資格取得のメリットとキャリアアップへの影響
4-1. 専門性の証明
資格を持っていることは、自分の専門知識やスキルを証明する強力な手段です。企業は、専門的な資格を持つ社員を高く評価し、重要な業務を任せる傾向にあります。
4-2. キャリアの幅を広げる
資格を取得することで、現在の業務範囲を超えて新しい分野に挑戦するチャンスが増えます。例えば、経理担当者が税理士の資格を取得することで、税務分野での活躍が期待されますし、総務担当者が社労士資格を取得すれば、労務管理のスペシャリストとしての道が広がります。
4-3. 転職や昇進に有利
特に転職市場において、資格を持っていることは強力なアピールポイントとなります。経理や総務の専門資格を持つことで、求職者としての競争力が高まるだけでなく、昇進や給与アップのチャンスも増えるでしょう。
まとめ
経理や総務でキャリアを積んでいく上で、資格は非常に重要な要素です。経理には「簿記」「税理士」「公認会計士」などの財務・税務に強い資格が求められ、総務には「社労士」「衛生管理者」「秘書検定」などの労務・法務・ビジネスマナーに関する資格が役立ちます。どちらの部門でも、資格を取得することで専門知識を深め、キャリアアップや転職の際に有利になるでしょう。
自分の目指すキャリアに合った資格を選び、スキルを磨いていくことで、企業の中でさらなる信頼と評価を得られるはずです。
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