【働き方の教科書その5】ソニックガーデン 倉貫義人社長:ナレッジワーカーの働き方

ナレッジワーカーにとって働きやすい職場を作ろうと考えられていらっしゃるソニックガーデン倉貫義人社長にインタビューして参りました

 倉貫社長は、開発者を「ナレッジワーカー」として考え、今までの開発会社の概念を変えようとしています。ご自身のブログでも、アジャイル開発についての情報を数多く発信していらっしゃる倉貫社長にお話を伺って参りました!

開発も経営も、リーンに

 新しい働き方で面白いと思ったのが、アイルランドでダブリンで滞在しながらお仕事をされている社員がいることでした。

これは会社設立の時から、考えていらした働き方ですか?

 特に何か目指していた訳ではないです。気がついたらこうなっていた感じです。働きやすい環境を用意していろいろ試みていた中で出来たことです。

アイルランドという遠隔地だと仕事を実施する上でいろいろと障害が困難な点が発生しそうですね。かなり具体化された実装ならともかく、お客様のご要望など語感等から理解しないといけないようなコミュニケーションだと心配ですね?

そうですね。なのでいきなりアイルランドにチャレンジしていません。

弊社は開発でも、経営でも「リーン」の考え方を取り入れています。(※ リーンとは無駄のことをさしています)アイルランド1年間に先立ちて、まずは在宅ワークを2週間試みてみました。

ここで特に問題がなかったため、次にカナダのバンクーバーで3ヶ月滞在に挑戦しました。そして、最終的にはアイルランド1年間が出来ると確信しました。

ちなみに今も関西にいるチームと、Skypeを繋ぎっ放しにしていて、お互いに気軽に話しかけられる雰囲気を作っています。

お客様との信頼関係はオープンで正直な関係

 普通のお客様なら、担当者が1年間も離れて働くと聞くととても心配になりますよね?

ソニックガーデンでは、一般の開発会社とはだいぶ異なります。まず「納品しない受託開発」を実施しています。お客様と弁護士と同じような「顧問契約」を結んでいます。

ここで大事なのが、お客様との信頼関係です。「正直」で「オープン」なコミュニケーションを心がけています。

開発におけるパラダイムシフトにより小さい会社だから出来ること

昔のいわゆるSIer (System Integrator)は、「人月」でビジネスをしていました。これは人売りビジネスです。

また、お客様は完成責任を買っているため、安全なためにより大きいSIerを選ぶことになります。「保険」を選ぶときと同じような考え方ですね。より母体が大きい方がリスクが少ないと考えます。

SIerも、それぞれのプロジェクトで赤字が出ても、会社全体で調整します。

ソニックガーデンは開発者を「人月」で考えず、お客様のIT部門のような「顧問」という役割で開発しています。それを月額定額でクラウド上のサービスとして提供しています。このため大きな会社は必要ないのです。

管理しない経営

 自由な働き方を許すと管理する側としていろいろと苦労がありそうですね?

私はナレッジワーカーは管理すべきでないと思っています。

ナレッジワーカーは、マニュアルワーカーやプロセスワーカーと違って管理されたくありません。このため、ソニックガーデンでは、有給休暇が無い代わりにいつ休んでも給料がでます。また、コアタイムもなく、いつ会社に来ても良いです。

ミッション、ビジョン、ビジネスモデルに理解・共感した方が集まっている会社なので、そこの方向性があっていれば、あとは各自に任せています。

ナレッジワーカーは、企画、お客様とのリレーションシップ構築、運用も含めて全て任されています。会社全体が信頼関係で成り立っているところもあるため、今の規模でやりたいと考えています。

 

 

インタビューを終えて

 伝統的な企業というのは、ピラミッド型の組織体系を採用しているところが多いです。意思決定はトップが実施し、決まったことを実施するのが下の階層のマニュアルワーカー、プロセスワーカー。ここで必要なのは上の指示に従順に従う社員です。

倉貫社長が目指す会社のあり方はこれとは大きく違い、それぞれのナレッジワーカーが自分で意思決定できる環境、成長できる環境を用意していました。(詳しくは倉貫社長のブログを是非ご覧ください!)

伝統的な会社の「管理」に対して、ソニックガーデンは「信頼」というもので会社全体がまとまっている気がしました。

また、お客様のIT部門になるという考え方は、メリービズがお客様の経理部/法務部/労務部/総務部になるというにも似ていて、とても勉強になりました。

メリービズもお客様との信頼関係をソニックガーデンのように築けていきたいですね。

工藤

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