インタビュー:公認会計士 山田真哉さん:「電子帳簿保存法の規制緩和」と「2014年分の確定申告の振り返り」、そして今後チャレンジしたいこととは

山田真哉さんのプロフィール写真このインタビューでは、ご活躍されている方々に、活き活きと働くためのエッセンスを伺い、世の中をもっと元気にしていきたい!という想いのもと、連載していきたいと思います!

第三回目は、公認会計士として活躍するかたわら、代表作の『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』をはじめとする数々のベストセラーを書かれている山田真哉さんにお話を伺いました。
特に「電子帳簿保存法の規制緩和」や「2014年分の確定申告の振り返り」という、今、最も気になる経理・会計トピックスについても詳しく話していただきました。

領収書は「紙でも電子でも」がこれからのスタンダードに

電子帳簿保存法の緩和についてご意見を伺いたいです。

会社の領収書の保存期間は7年と定められていますが、経費が多い人にとってはかさばる量ですよね。7年分を置いておく場所を確保するだけでも大変だと思います。

実務上、保存期間は3年で充分かなと思うことがあるんですが、税務調査では7年分必要になるケースがあります。それが電子で保存できるというのはすごく大きなことです。そしてその電子化されたデータが検索までできるようになると非常に楽ですよね。検索のシステムが整っていれば税務調査も効率化につながるので、やり方も変わってくるのではないかと思っています。

例えば、「1万円以上」という検索がかけられるだけで、調査自体もとてもスムーズになるでしょう。

今後領収書は、紙でも電子でも保存しておくことがスタンダードになるのではないでしょうか。紙だけで保存していたら紛失リスクもありますからね。私たちの事務所は、お客様によって1年分の領収書を預かるケースがあります。そういう場合、万が一何かあるかもしれない。いつも心配していることなので電子でも保存できれば有り難いです。

山田真哉さんのインタビュー風景

2014年分の確定申告は「クラウド元年」しかしまだまだ人力が必要なところも

2014年分の確定申告を振り返ってどうでしたか?

弊社でも今年は「クラウド会計」サービスを使って確定申告をするお客様が増えました。
ただ、クラウド会計でも人力が必要な部分がまだまだあるなと思いました。

例えば、銀行口座の入出金から仕訳だけ自動化されても、売り上げの処理は源泉の部分がかなり複雑なので、人力による修正がほぼ全てに発生してきます。

またAmazonでお買い物をする方が最近増えていますがとても悩みどころです。(笑)というのもクレジット明細からの自動仕訳ではAmazonで何を購入したかまでは分からないんですよね。そのため、勘定科目を毎回調べなければならない。さらにAmazonからの購入では、商品と一緒に領収書がついてない場合があり、その都度お客様にメールの印刷をお願いしているのですが、お互いに手間もかかってしまいます。

クラウド会計での確定申告では人のサポートが必要な項目がまだまだありましたね。

メリービズのサービスについてどう思いましたか?

メリービズのサービス上で、レシート・領収書の電子保管が出来ればかなり便利です。また、競合サービスとの差別化がポイントになってくると思うので、その辺りはどうなのかに興味がありますね。

例えば、いろいろなクラウド会計サービスが登場していますが、freeeやマネーフォワードの戦略を見ていると面白いですよね。こういう業界は1~2年で勝負が付いてしまうことが多いじゃないですか。単に資本力の差じゃないところが面白いと思っています。

現在、弊社にはスタッフが10人いますが、そのうち5人が芸能界を専門にしています。顧問先を増やして、多くの数をこなすには経理代行業者とも一緒にやっていくのも選択肢としてあります。どういう塩梅でやっていったらいいか答えは出ていないので、今後模索していきたいと思っています。

会計サービスをご覧になっていて、戦略上何が決め手だと思いますか?

例えば弥生会計は、新しくて柔らかなイメージがあります。freeeは、自分たちの特徴である「誰でも仕訳が出来る」「自動化」というところを言い続けたところが良いですね。freeeは社名とサービス名に親和性と一貫性があってポジショニングが上手ですね。

経理代行は今が戦国時代ですよね。メリービズは、愚直にやっていくという意味ではヒツジのキャラクターは良いかもしれませんね。

将来は、メジャーリーグの代理人のように、芸能人の幅広いニーズに応えていきたい

山田さんの専門ではない分野の相談が来たらどうしますか?今後、ご自身のブランディングはどうしていきたいですか?

今は私と専門家(弁護士・社労士等)が組むという形をとっています。横領事件から親子喧嘩まで本当にいろんな相談がありますので、お客様のニーズや相談に全部応えられるようにしていきたいですね。そのためにもノウハウの蓄積が重要だと思います。

理想の税理士像は、メジャーリーグなどの代理人のようなイメージです。

今後やってみたいことはなんですか?

今、私たちの事務所は芸能界に特化しています。特定の業界だけを担当することで、事務所の強みを出していける一方、その業界のノウハウも溜まります。結果として、お客様にとっても特化した方がアドバイスやサポートできる範囲が広がると思っています。例えば、業界特有の保険に関するアドバイスなども出来るようになります。

飲食店も、パンケーキ、ワッフル、ポップコーンなどの専門店が流行っています。やはり専門店は安心感があるし、特化できるし、その商品に関しては自信がつきますよね。

税理士業界もインターネットの力も手伝って、このような専門店化が流行ると思います。

将来は、私たちの事務所で芸能界の0.5%くらいを担当できるようになりたいです。芸能界はミュージシャンや作家なども含めると正確に何万人いるのか分からないのですが、10万人は確実にいます。今、お客様が150から200人くらいいますので、近いうちに500人くらいまで関与できる体制にしたいですね。

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山田真哉 (やまだしんや)プロフィール

公認会計士、税理士。兵庫県神戸市出身。 予備校講師、監査法人を経て独立。一般財団法人芸能文化会計財団(http://geinoubunka.org/)の理事長に就任。 160万部を突破した『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(光文社)、100万部を突破した小説『女子大生会計士の事件簿』、最新刊『結婚指輪は経費ですか? 東京芸能会計事務所』など数多くの著作を手がける。フジテレビ『ようこそ、わが家へ』、NHK『美女と男子』等のドラマ監修、ラジオ番組『浅野真澄×山田真哉の週刊マネーランド』の出演など、幅広く活躍。

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