どうやってスタートアップアイデアを得るか? ポール・グレアム Part3

どうやってスタートアップアイデアを得るか? ポール・グレアム Part3

ポール・グレアムさんのブログに11月20日に投稿された記事がとても面白いです。一番の原点である、スタートアップのアイディアについて書いてあります。この前をお読みになられていない方は、まずこちらをお読みください。

Part1
Part2

今回はセルフ

さて、いよいよアイディアを得る秘密のレシピの登場かな?

関心の深さを理解したところで、今回はセルフです。

では、どうぞ!

自己

アイデアから抜け出す道があるか、どうやって知ることができるでしょうか?それが大企業の芽であるか、あるいは単なる隙間商品になるのかをどのように知ることができるでしょうか?それは大概において(知ることは)不可能です。Airbnbの設立者たちは、最初に彼らが選んだ市場がいかに大きいかを認識していませんでした。彼らは、当初より狭いアイデアを持っていました。彼らは、コンベンション中に部屋をもっている人達に一部を貸し出させようとしていました。彼らは、このアイデアの拡大を予見しておらず、徐々に拡大することによって半ば強制的に気付かされていくのです。初期の段階で彼らが知っていたことは、何か面白そうなことをしているという程度でした。これは、おそらく、ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグが当初知っていた程度と同じでしょう。

時折、最初から、初期段階の隙間からの抜け道が明確なときもあります。また時には、私がすぐには分からない抜け道を見つけることもあります。それが、YCにおけるわれわれの専門の一つです。しかしながら、これがうまくできるかは、どんなに経験を積んでも限界があます。初期アイデアからの抜け道について理解するために最も重要な事柄は、これらはなかなか見えないという高次の事実です。

アイデアに抜け道が存在するかどうかを予測できない場合、どのようにアイデアの中から良いものを選べばよいのでしょうか?真実は、残念だけど同時に興味深いものです。もしあなたがちょうとそういう人間であれば、ちょうどそういう勘があります。あなたが急速に変化するフィールドの最先端にいて、それが行う価値があるという勘があるとき、あなたはまず正しいでしょう。

『Zen and the Art of Motorcycle Maintenance(禅とオートバイの整備技術)』において、Robert Pirsigは言っています。

「あなたは、完璧な絵の描き方を知りたいですか?それは簡単です。あなた自身を完璧にし、そしてありのままに絵を描きなさい。」

私は、高校時代にこの一節を読んで以来、この一節について不思議に思っていました。彼のアドバイスが、絵画においてどれくらい役に立つのかよく分かりませんが、今回の状況にはうまく合う気がします。経験的に、優れた起業アイデアを持つ方法は、優れた起業アイデアをもつような人間になることです。

一つのフィールドの最先端にいるということは、そのフィールドを前進させている者の一人でなければいけないという意味ではありません。ユーザーとして、最先端に立つこともできます。マーク・ザッカーバーグはプログラマーであったというよりは、コンピューターをずっと使っていたから、Facebookが良いアイデアに思えたのです。2004年に40歳くらいの人たちに、インターネットで彼らの人生を半ば公然とライブ中継したいかどうかを尋ねたら、ほとんどの人はその考えに恐怖を覚えたでしょう。しかしマークは、既にオンラインに生きており、彼にとってそれは自然なことに思えました。

Paul Buchheitは、「急速に変化するフィールドの最先端にいる人たちは、『未来を生きている』」と言っています。Pirsigの言葉と合わせてみてください。

未来を生き、欠けているものをつくれ。

これは、もうほとんどの最も大きいスタートアップがどうやってはじめられたのかを説明します。AppleもYahooもGoogleもFacebookも、最初は会社になる予定すらありませんでした。創始者が世の中で欠けてと感じて作ったものから巣立ったのです。

成功した創始者がどのようにアイディアを得たかをみると、概して、準備が出来ているあたまに外部刺激がぶつかった結果です。ビル・ゲイツとポール・アレンはAltairについて聞き、「我々ならAltair用のBasicインタープリータを書くことができるに違いない」と考えます。ドゥリュー・ヒューストンはUSBスティックを忘れたときに、「自分のファイルをオンラインで見られるようになんとかしないと」と考えます。多くの人がAltairについて耳にしましたし、多くの人がUSBスティックを忘れました。その刺激が、創始者たちに会社を始めるきっかけになったのは、彼らの経験がそこに表れていた機会に気づく準備をしてくれたのです。

起業アイデアに関して使用したい動詞は、「考え出す」ではなく「気づく」です。YCでは、設立者自身の経験から自然に伸びてくるアイデアを「有機的な」アイデアと呼んでいます。大きく成功した企業のほとんどは、すべて、この方法から始まっています。

これは、あなたが聞きたいことではなかったかもしれません。あなたは、起業アイデアを思いつくためのレシピを期待していたかもしれませんが、私は正しく準備されたあたまがカギであると話しています。がっかりさせるようですが、これが真実です。それに、これは一種のレシピであり、ある週末というよりも、最悪1年はかかるものです。

もしあなたが急速に変化するフィールドの最先端に立っていない場合、そこに移ることができます。例えば、それなりに頭の良い人であれば、おそらく、1年でプログラミング(例 モバイルアプリの開発)の先端に立つことができます。成功する起業は、あなたの人生の少なくとも3~5年を費やすことになり、1年の準備期間は、妥当な投資でしょう。特に、共同創始者を探している場合は。

急速に変化するフィールドの最先端に立つために、プログラミングを学ぶ必要はありません。他の分野も急速に変化しています。しかしながらハッキングを学ぶ必要はなくても、それは十分、見えている未来のためになります。マーク・アンドリーセンが言うように、ソフトウエアは世界を食いつぶしており、この傾向は今後数十年続きます。

ハッキングの仕方を知ることは、あなたがアイデアを見つけたときに、それを実行できることも意味しています。それは、絶対に必要な訳ではありませんが(ジェフ・ベゾスはできませんでした)、優位性となります。これは、大きな優位性です。大学のフェースブックをオンラインに乗せようというようなアイデアを考えているとき、「これは面白いアイデアだ」と単に考える代わりに、あなたは「これは面白いアイデアだ。今晩初期バージョンの構築にとりかかろう」と考えることができます。あなたがプログラマーであるとともに、そのターゲットのユーザーであれば、新しいバージョンを生み出し、それをユーザーを使ってテストするというサイクルが、一人の頭の中で可能であるため、さらに有利になります。

Part 3いかがでした?

ちょっと長かったですね。お読み頂いてありがとうございます。

つづき → どうやってスタートアップアイデアを得るか? ポール・グレアム Part4

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元の記事 ”How To Get Startup Ideas

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