ジーニアス・アワーとは?あなたの生産性を劇的に向上させる魔法の1時間 : ダニエル・ピンク

ジーニアス・アワーとは?あなたの生産性を劇的に向上させる魔法の1時間 : ダニエル・ピンク


とても多くの人が、組織の中でたった一人の人間が、状況を変えることなど出来るはずがないと考えています。

その多くの人は、間違っているのです。

ジェン・シェフナーのケースを例にとって考えてみましょう。彼女は、バンクーバーにあるコロンビア信用組合の重役で、オンラインサービスを統括する立場にあります。先月、私は彼女とある会合で顔を会わせる機会がありました。そこで、彼女がジーニアス・アワーと呼んでいるとてもシンプルだが実に賢い生産性アップ術を紹介してくれたのです。

彼女は、勤務時間のうちの20%を自分の好きな研究に充てて良いとするグーグルの社内ルールや、24時間で好きなことに取り組んでよいとするAtlassian社のフェデックス・デイという取り組みに触発されて、このような取り組みを自分の部署でも出来ないだろうかと考えたのです。

問題だったのは、スタッフの3名が、信用組合のメンバーと自社の内部顧客の電話対応を任されていたことです。彼らは、1日を通して常にいつでもお客さんの要求に対応しなければなりませんでした。フェデックス・デイのために丸1日もしくは、勤務時間の20%の間業務から離れて、お客さんの電話に応答しないでいることなど考えられません。そこで、彼女は解決策を見いだしたのです。

毎週従業員は、ジーニアス・アワーと呼ばれる1時間を与えられます。その1時間は独自のアイデアを形にするために使ってもよいし、新たな技術の習得に充ててもよいとされるのです。実際に彼らは、その貴重な1時間を十分に活用して、別支社の社員向けの研修ツールなどのいくつものイノベーションを実現させました。

確かに、彼らにとって週1時間という時間は多いとは言えないでしょう。しかし、その1時間は、ほとんどの人が捻出することが出来ない1時間です。そして、ジェンは、3つの理由からその1時間を価値のあるものにしたのです。

上司が協力してくれる。ー 従業員がジーニアス・アワーを取っているとき彼らに変わって誰が電話対応をしてくれるのでしょうか?ジェンが代わりにするのです。そのとおりです。従業員が頭をフルに使って与えられた1時間に専念出来るように、ジェンが彼らに変わって業務をこなす役を買って出るのです。もし管理職の上司全員がそれだけの理解とコミットメントを見せてくれたとしたらどうでしょうか?

優れたアイデアは実現してこそ意味がある。ー「我々の業界において社員の主体性を発揮する方法を見いだすのは難しいことなのです。」とジェンは認めています。というのも、信用組合は、高度に統制されていて、またその必要性から保守的にならざるを得ないからなのです。結果として、優れたアイデアが生まれても実践が伴わずに埋もれてしまいます。ジェンは、まるで取り憑かれたように最良のアイデアが実現されるよう働きかけます。

スケジュールに組み込まれている。ージーニアス・アワーはその場限りではない。ジーニアスアワーの時間帯は部署の時間割で決められています。その時間は、完全に神聖なものでないにしても半ば神聖なものとして扱われます。ほとんどの組織では、予定に組み込まれたことは実行されます。ジーニアス・アワーもスケジュールに組み込まれているからこそ、実行されるのです。

「優れたアイデアというものは、立場に関わらず全ての人から出されます。」とジェンは話しています。彼女は、とても謙虚なので、ジーニアス・アワーこそが優れたアイデアであるとは言わないのですが、実際はそうでしょう。

こそが優れたアイデアであるとは言わないのですが、実際はそうでしょう。

あなたはいつこのジーニアス・アワーを実践しますか?

著者:ダニエル・ピンク

アル・ゴア米副大統領の首席スピーチライターを務めたことで知られる。「ワシントン・ポスト」や「ニューヨーク・タイムズ」で、経済やピジネス戦略について書寄稿。
著書『ハイ・コンセプト』、『モチベーション3.0』『フリーエージェント社会の到来』

 

原文:

The Genius Hour: How 60 minutes a week can electrify your job: Daniel Pink

 

送るだけで経理が終わる「MerryBiz」紹介動画